結論:適応外と言われたが、執刀医との相談で手術を受けられた
筆者はICLの初回適応検査で「前房深度が基準値より狭い」という理由で適応外と判定されました。
しかしその後、同じ医療機関でICLの執刀医に直接相談したところ、「数パーセントの差であり、経験上そこまで深刻ではない」という判断で手術が可能となりました。リスクについて説明を受け、納得したうえで手術を受け、術後2年間まったく問題なく経過しています。
筆者のケースはあくまで一個人の体験です。「適応外」の判定には医学的根拠があり、すべてのケースで結果が覆るわけではありません。
初回検査で「適応外」と言われた理由
日本眼科学会のガイドライン(第8版、2025年)では、ICLの適応基準として前房深度2.8mm以上が原則とされています。しかし、近年の臨床研究では2.3〜2.7mmの症例でも、周辺前房深度が確保されていれば慎重な管理のもと安全に施行可能というエビデンスが蓄積されており、一律の拒絶基準ではなく個別判断の範囲が広がっています。
出典:日本眼科学会 屈折矯正手術ガイドライン 第8版 / EyeWorld(2025/2024)筆者の場合はほとんどの検査数値が基準を満たしていましたが、唯一「前房深度」が引っかかりました。
前房深度とは、角膜の裏側から水晶体の前面までの距離です。ICLレンズはこのスペースに挿入されるため、十分な深さがないとレンズが眼内の組織に近くなりすぎるリスクがあります。
| 検査項目 | 筆者の結果 |
|---|---|
| 視力検査 | 裸眼0.01レベル(強度近視) |
| 眼圧 | 正常範囲内 |
| 角膜形状・角膜内皮細胞数 | 問題なし |
| 前房深度 | 基準値よりやや狭い → 適応外判定 |
| 散瞳検査(眼底) | 問題なし |
適応外と言われた時の正直な気持ち
正直かなりショックでした。ICLを受けると決心するまでに1年以上悩み、ようやく適応検査に踏み出したのに「あなたはできません」と言われたわけです。
夜泣き対応のメガネの不便さを解消するために決意した手術だっただけに、落胆は大きかったです。一度は帰宅して「もうあきらめるしかないか」と思いました。
ただ、医師の説明で「ボーダーライン上」という表現が気になりました。「不可能」ではなく「わずかに下回っている」というニュアンスだったため、もう少し突っ込んで聞きたいという気持ちが残りました。
執刀医に相談した経緯と説明内容
再度通院し、受付で「ICLの執刀医の先生にも意見を伺いたい」と伝えたところ、スムーズに案内してもらえました。
執刀医から受けた説明
- 「確かに基準値より低いが数パーセントの差。ぎりぎりアウトという程度」
- 「自分の経験上、このレベルの数値で問題が起きたケースはない」
- 「ただし基準値を下回っている以上、通常よりリスクがやや高まる可能性はある」
- 「ICLは自由診療。執刀医と患者さんが納得できるなら手術は可能」
- 「無理に勧めるものではない。最終判断は患者さん自身にある」
まずは無料の適応検査で自分の眼の状態を知ることから
ICLを受けられるかどうかは、適応検査を受けなければ分かりません。筆者も検査を受けて初めて自分の眼の状態を把握できました。
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リスクを理解したうえでの決断
筆者は以下を考慮して手術を決断しました。
- 数値が「わずかに」基準を下回っている程度であること
- 執刀経験豊富な医師が「経験上問題ない」と判断していること
- ICLには可逆性があり、万が一の場合はレンズを取り出せること
- 子育て中のメガネの不便さが限界に達していたこと
手術の結果と2年後の現在
手術は問題なく完了。2年後の現在まで一切のトラブルは発生していません。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 術後視力 | 1.2(翌日から安定、2年間維持) |
| 眼圧 | 15〜18(正常範囲) |
| レンズの位置 | 問題なし(乱視ズレもなし) |
| 前房深度に関するトラブル | なし |
この体験から学んだこと
- 検査担当医と執刀医で判断基準が異なる場合がある
- セカンドオピニオンは患者の権利。遠慮する必要はない
- 「適応外」は必ずしも最終判断ではないが、複数の医師が適応外と判断した場合はリスクが高い
- 適応の判断は年齢よりも眼の状態で決まる
適応外と言われた方へ
- ICLの執刀経験が豊富な医師の意見を聞いてみてください
- 別の医療機関でセカンドオピニオンを求めることも有効です(適応検査は無料の病院が多い)
- 「ボーダーライン」の場合は、具体的にどの程度基準を下回っているか確認してください
- 複数の医師が適応外と判断した場合は、レーシック・SMILE・コンタクトなど他の選択肢を前向きに検討してください
よくある質問
Q. 同じ病院で医師を変えてもらうのは失礼ですか?
まったく問題ありません。筆者は受付で伝えただけでスムーズに案内されました。ICLは高額な自由診療であり、納得いくまで確認するのは当然の権利です。
Q. 適応外でもICLを受けるリスクは何ですか?
前房深度が狭い場合、ICLレンズが角膜内皮細胞や水晶体に近くなりすぎるリスクがあります。長期的に角膜内皮細胞の減少や白内障進行の可能性が通常より高まるとされています。筆者は2年間問題ありませんが、定期検診を継続しています。
Q. 別の病院で検査を受けた方がいいですか?
検討する価値はあります。検査機器や判断基準が異なる場合があるため、別の病院で異なる結果が出る可能性もあります。
まとめ
- 筆者は「前房深度が狭い」と適応外判定を受けた
- 同じ病院の執刀医に相談し、手術が可能と判断された
- 2年間トラブルなし。視力1.2、眼圧正常で安定
- 検査担当医と執刀医で判断が異なることがある
- セカンドオピニオンは遠慮せず活用すべき
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【免責事項】
本記事は筆者個人の体験記録であり、特定の医療機関や医師を推奨・批判するものではありません。